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超ロバスト制御の可能性

定量的ロバスト化と定性的ロバスト化のトレードオフを超えるには

超ロバスト幾何計算の方法は、問題の中から離散的な性質や定性的な構造を見つけ出して、それをキープすることで計算法自体がロバストになるというもの。

ところが制御工学の必ずしも問題の中に離散的な性質や定性的、構造的な性質が見つけられないことが多い。制御の分野では、「ロバスト制御」や「ロバスト最適化」という言葉があるが、これは離散的な性質や定性的な構造を見つけて測るというよりは、量的なものを対象にする。幾何計算の方法を「定性的ロバスト化」とよび,それに対して量的なものを対象とする方法を「定量的ロバスト化」と呼ぶ。

制御における定性的なロバスト化の例

制御の中では受動性(内部でエネルギーが発生しない)という性質を持っている一群のクラスの制御対象については、ポジティブフィードバックをかければ安定化できる。「受動性」とは「系に対して加えた以上のエネルギーが発生しない」という性質を指す。このクラスに入る対象は世の中にはたくさんあって、例えばロボット。

定量的なロバスト化の例

定量的なロバスト化が必要になるのは、受動性を持たない制御対象。ポジティブフィードバックをかける、というだけでなく、どの程度のフィードバックをかけるかという、数値的なことも考える必要がある。言い換えれば対象が数値的にどういう性質をもっているかによって、どんなフィードバックをかけるかを考えなければいけない。

制御理論や最適化の世界では、どちらかといえば定量的な方法でロバスト化するというほうが普通で,例えば「H∞制御」のような確立した方法がある.。制御対象を微分方程式の形で書く時に、その係数がある範囲を持つと想定した書き方をしておく。その範囲であれば必ず安定化できるように制御をするというのがロバスト制御。

幾何計算で生み出された定性的なロバスト化と、制御や最適化の世界で確立してきた定量的なロバスト化を見比べることで、さらに「超ロバスト」の入る余地がある。

定性的なロバスト化の方法というのは相手が何であっても対応できる、つまり広いクラスの対象に適応できると思われる。しかし、ロバストにできる性質が、比較的限定された、基本的な性質に限定されてしまう。受動性という性質を持っていると、定性的な意味でフィードバックをかけることでロバストな制御ができるのですが、その場合に保証できるのは「安定性」という制御系においては比較的基本的な性質になる。

それに対して、定量的な方法を使うと、対応できる不確かさのクラスは限定される。つまり狭いクラスの不確かさにしか対応できない。その一方で安定性という性質を超えた、より進んだ性質、たとえば雑音に強いとか、トラッキング性能がよいといったことまで保証できる。

「超ロバストな制御」はおそらくこの2つを融合したもの。飛行機の例で言えば、通常起こりうるような気流の乱れなどに対しては十分快適な性能を保証できるということと、とんでもない気流が来ても、少なくとも絶対に落ちないことが保証できる、その両方を実現するのが「超ロバスト制御」である。

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