ホーム
超ロバストをさぐる 1
Bell不等式による量子性判定での超ロバスト性
CFTP を用いた Perfect Sampling
制御における(超)ロバスト性
超ロバストとKM2O-ランジュヴァン方程式論に基づく時系列解析
ロバスト符号化
超ロバストをさぐる 2
ロバスト構造化文書処理技術
幾何計算に求められるロバスト性
ロバスト分子計算
統計的諸手法に現れるロバスト性の概念
超ロバスト並列処理の未来に向けて
超ロバストとは何か?
ロバストと超ロバスト
発端:超ロバスト幾何計算
超ロバストとメタヒューリスティクス
超ロバスト制御の可能性
ロバスト構造化文書処理技術がもたらすもの
実験数学-時系列データの超ロバストな評価法
統計から見た超ロバスト
組合せ最適化と超ロバスト
分子計算機と超ロバスト
超ロバスト並列処理

超ロバストとは何か?

超ロバスト並列処理

 「超ロバスト並列処理」プロジェクトでは,多様な並列計算環境において,並列処理の効率をロバストに達成することを目指してきた。最近はさらに計算機の低価格化が進み、超並列計算が可能になった。例えば半導体技術の進歩により1チップ上に複数のCPUコアを搭載するマルチコアCPUが安価に入手できるようになったし、研究用・実用を問わず数千台以上の大規模なグリッドが構築されるよになった。今後はさらに並列度が急速に高まるに違いない。並列処理を必要とする分野も広がる。それに伴って超並列処理に関する研究の重要性も高まるだろう。

コンピュータの並列計算処理の研究は、超並列機やグリッド・コンピューティングの時代を迎えて新しい領域に入っている。

古典的な並列処理の研究の課題の2つだった。

  1. 負荷の不均衡

    処理内容がうまく複数の計算機に切り分けられなければ,ある計算機が計算をしているのに他の計算機が遊んでいるという状況が発生する

  2. 並列化によるオーバーヘッド増

    主に、計算機間の通信のための時間。並列処理の管理コスト(大きな処理を並列処理できるように切り分けたり、結果を収集したりするコスト)もかかる

この2つを解決しないかぎり、プロセッサ数が増えても処理できる計算量が頭打ちになってしまう。つまり「負荷の均衡化」と「オーバーヘッドの最小化」のために、これまでにもいろいろな並列処理方式が考案されてきた。ところが計算機の進化は、その前提としてきた仮定(モデル)に隠れた問題を新たに浮かび上がらせた。

従来の並列処理モデルの問題点(ぜい弱性)は、次の3つの仮定を暗黙に置いていることにある。

  1. 均一性の仮定

    参加する計算機がすべて同じ仕様・性能である。

  2. 専有性の仮定

    計算機を1つの仕事だけに専有できる。

  3. 信頼性の仮定

    計算機やネットワークが処理中に壊れない。

従来の並列処理技術がすべてこれらの仮定を置いてきたわけではないが、大多数の並列プログラムの実装がこれらを仮定している。そうした実装では、例えばわずかな性能の差やささいな障害が起きたときに、予想もしない結果になってしまう。

 そこで近年は、こうした仮定によらない並列処理モデルが登場している。例えばグリッド・コンピューティングの世界では、ヘテロなマシン構成が前提だし、ネットワーク自体の遅延や障害も想定したモデルが使われ始めている。

 超ロバスト並列処理の研究では、非現実的な仮定を置かずに当初の2つの課題を解決しようとしている。しかもユーザー(プログラマ)がプログラムを書くと、気がつかないうちに並列処理に対応している、あるいはそういう形でしかプログラムできない、という世界を構築しようとしている。

ホーム > 10-basic.html